仏式では、亡くなった日から数えて七日目を初七日といい、以降七日ごとに僧侶の読経があります。
七回目の四十九日に当たる日を『七七日忌』として法要を営み、忌明けとなります。七七日忌(四十九日)法要では、僧侶の読経、参列者の焼香、すでにお墓がある場合はこの日に納骨します。
七七日忌は、本来は亡くなってから四十九日目に行われるものですが、最近では出席される方やお寺さんの都合なども考え、四十九日前の近い土曜や日曜に営まれることが多くなりました。
日時が決まったら、親族や親しかった友人の方など、出席をお願いしたい方に電話やハガキなどで通知をします。
当日は、納骨の後、自宅あるいはお食事処などで会食をします。もともとはこの会食を『お斎(とぎ)』といい、精進料理を出すのが普通でしたが、最近ではそういうこだわりはなくなり、自宅で行う場合は仕出し料理を頼むのが一般的のようです。
席次は、僧侶が最上座、施主を下座とします。施主の挨拶の後、故人を偲びながら和やかに会食し、最後にお礼の言葉を添えて引出物をお渡しします。
※僧侶は会食に参加される場合と、されない場合がありますので、事前に確認しておくと良いでしょう。
神式では、仏式の場合の七日ごとの法要にあたるものとして、霊前祭があります。亡くなられた日から数えて十日目から十日ごとに、神官に祭詞を奏上してもらいます。
五回目の「五十日祭」が、仏式の四十九日法要にあたり、清祓の儀が行われます。
神官によるお祓いと祭詞奏上、玉串奉奠などの後、仏式の場合と同じように納骨、会食となります。最後にお礼の言葉を添えて引出物をお渡しします。
七七日忌法要の引出物は5点、あるいは3点で揃えるのが理想です。
5点の場合は、下記のようになります。
・主な引出物(掛け紙をつけるもの)
・乾物(のり、鰹節、砂糖、麺類など)かそれに代るもの
・引菓子(仏様への御供のお下がりとして)
・二合酒(お清めのお酒)
・おひらパン(黄泉の国へと旅立つときの草履の代わりといわれています)
という形になります。
3点の場合はこの中から、二合酒、おひらパンを省く場合が多いですが、厳格な決まりがあるわけではないので、例えば、主な品物に予算をかけたい場合などは「主な品物+引菓子+二合酒」とすることも、もちろんあります。
仏式・神式とも、ほぼこの形になりますが、おひらパンは仏式に由来するものなので、神式の場合はつけないことも多いようです。
3点にされたり、代わりにクッキーなどをつけたりすることもあります。
予算的には5、6千円~8千円位がもっとも多いです。
遠州地方の風習として四十九餅というものがあります。
仏式の七七日忌(四十九日)法要では、『四十九餅(饅頭)』を用意して下さいとお寺さんからの指示があると思います。
四十九餅(饅頭)とは、大きな丸餅1個と、小さな丸餅48個から成り、丸盆に小さな丸餅から下にして積み上げて、大きな丸餅を一番上に乗せます。それを読経の間、仏様にお供えしておき、自宅からお寺に移動するときはそのままお寺にもって行きます。
法要が終わると小さな丸餅はお寺さんに納め、大きな丸餅を参列した皆さんで切り分けて食べるのが慣わしです。
四十九餅をお供えする云われには諸説あり、死後の世界に赴く死者の力餅としてとか、死者の霊との最後の食い別れ、忌明けの際のお清めとも言われています。
※「四十九餅(饅頭)」はお寺さんによって、個数に若干の違いがあったり、お餅かお饅頭の指定がある場合がありますので、事前に確認しておかれるのが良いと思われます。また、仏教に由来するものなので、神式の場合は必要ありませんが、地域によってはお供え餅を用意するところもあります。